2018年05月25日

法人が破産した場合の税金等の非免責債権の行方-最判H15.3.14判時1821号31頁-

  
   個人破産の免責手続に係る破産法253条にて、破産手続終了後においても

  支払義務が免れない債権が列挙されています。

  いわゆる非免責債権といわれるもので、養育費や租税債権が典型例です。

  

  この破産法253条は、法人が破産したケースでも適用されるのでしょうか?

  非免責債権の趣旨が、例えば租税債権の場合の徴税政策上の配慮など特別

  の政策的な理由から各々定められていることから免れないようにも思えます。


  
  一方、生身の人間である自然人と違い、法が特別に認めた人格であり、破産

  手続終了により跡形もなくなる法人の場合、破産後いったい誰に請求すれば

  よいのでしょうか?


  調査すると、ある最高裁判例を発見しました。

  以下、転記します。

  「会社が破産宣告を受けた後破産終結決定がされて会社の法人格が消滅した

  場合には、これにより会社の負担していた債務も消滅するものと解すべきであり
   
  この場合、もはや存在しない債務について事項による消滅を観念する余地は

  ない。この理は、同債務について保証人のある場合においても変わらない。」

  (平成15年3月14日  最高裁判所第二小法廷  判決)

  上記最高裁判例は、求償権請求事案で本来の争点は別にあり、本テーマが直接

  争われた訳ではありません。但し当該争点に関する判決理由の中で、上記の下線部

  の記述がなされました。上記判決を引用する形で、法人破産の場合は、債務も消滅

  する旨の記載をする概説書もいくつかあります。

   非免責債権を定めた趣旨を考えると、結論に違和感も感じなくはないです。しかし

  法人制度の趣旨や、実際誰に請求するのかという実務的な視点を考慮すると、「法

  人が破産した場合の税金等の非免責債権は請求できない」という結論は妥当では
  
  ないでしょうか。この記事の一番下に、判旨の全文PDF版を貼り付けますのでご興

  味のある方はお読み下さい。  以上

  
  (参考文献)

   今中利昭・今泉純一著

     『実務法律講義5 実務倒産法講義』(民事法研究会、2004年)684頁
  
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Posted by つばめ at 13:08Comments(0)裁判業務

2018年05月24日

NPO法人と一般社団法人なにがどう違う?(特に設立手続を中心に)第4回


   前回と前々回でNPO法人と一般社団法人の設立手続の概要を解説いたしました。

   今回は、両者の違いに焦点をあてて解説致します。また設立手続以外の項目の違い

   についても併せて解説致します。


 (1)設立手続

   ①手続に要する時間

   NPO法人     →  所管庁(県庁や市役所)での手続に多くの時間を要する
                  のが実情です。縦覧期間と審査期間を併せて通常3ヶ月
                  は要します。ただ条例で期間を短縮しているケースがあ
                  り、福岡市などはもう少し早いそうです。

   一般社団法人  →  株式会社の設立手続に極めて似ています。
                  所要期間は、公証人役場や法務局の混み具合によりま
                  すが、早くて1週間程度と思われます。

   ②費用

   NPO法人     →   所管庁や法務局に対しては、一切費用は発生しません。
                  よって、司法書士に依頼せず、当事者自身で行えばほとんど費用
                  を要せず手続できます(出費と言えば住民票ぐらいでしょうか)。

   一般社団法人  →    ・公証人役場への認証手数料として約5万円を要します。
                  ・また法務局への登録免許税として6万円も要します。
    
   ③社員(組織の構成員)

   NPO法人    →   ・最低でも10名は必要。
                  ・またNPO法人の趣旨が、ボランティア団体などの民間公益団体に
                  法人を付与することなので、団体加入の要件に不当な条件を設け
                  ることも禁止されています。
                  ・社員総会での議決権は、1人1票となる。

   一般社団法人  →   ・設立時は最低2名必要。設立後は1名のみも可(役員が社員も兼
                  ねれば社員ゼロでも構わないとされています)。
                  ・社員総会での議決権は、「原則」1人1票となる。但し定款で別段
                  の定めが可能です。
  
   ④役員

   NPO法人    →   理事3名・監事1名が必須です。監事に関しては法人の活動に従事
                  していない中立的な方を選ぶ必要があります。

   一般社団法人 →     理事1名のみも可
                  但し理事会を設ける場合は、理事3名・監事1名とNPO法人と同じ
                  役員構成となります。
  
                
   上記が設立手続を中心とした両者の違いとなります。上記以外で重要と思われる箇所
   を下記に解説します。


   ⑤事業内容

   NPO法人   →    法律で定められた20分野の活動が主目的となる必要があります*1。
                  よって例えば小売業や出身高校の同窓会など営利もしくは共益的
                  な活動が主だと、そもそも所轄庁から認証が得られません。
                  但し主目的の事業に支障が無い限り付随して行うことは可能です。

   一般社団法人 →    違法または公序良俗に反しない限り、特に制限はありません。

   ⑥情報公開

   NPO法人   →    ・事業年度終了後3ヶ月以内に事業報告や決算報告を所管庁に行う
                  必要があります。上記書類は公表されます*2。
                  ・役員や定款を変更した際にも届出が必要です。
                  ・以前は資産の総額の変更登記が毎年必要でしたが、平成28年改
                   正で不要になりました。代わりに貸借対照表の公告義務が課され
                   ています。

   一般社団法人 →    ・株式会社やNPO法人と同様、事業年度終了後の貸借対照表の公
                   告義務があるのみ。


   ⑦税務

   NPO法人    →      ・法人税法上の収益事業のみが課税対象となる。
                  ・法人住民税の均等割については、免除申請により課税免除となる 
                   ことが多い。

  一般社団法人  →    ・「非営利が徹底された法人」と税務署に認定されれば、法人税法上
                   の収益事業のみが課税対象となる。

  *税務について詳しくは税理士や税務署にお問い合わせ下さい。


    以上、4回にわたり解説させて頂いたました。2つの法人の概要や違いを少しでも理解
   
     頂いたら幸いです。


 (参考文献)

   宮入賢一郎・森田真佐男 著
         『図解 NPO法人のつくり方・運営のしかた』(日本実業出版社、2007)
     
   城塚健之・堂本道信・山西克幸 著
         『図解 新公益法人の設立・運営・移行のしかた』(日本実業出版社、2008)

   脇坂誠也 著    
         『社会起業家のためのNPO・新公益法人Q&A』(三和書籍、2009)

   登記研究編集室編   『法人登記書式精義 第1巻』 (テイハン、2009)

   登記研究編集室編   『法人登記書式精義 第3巻』 (テイハン、2014)

   後藤孝典・野入美和子・SUパートナーズ税理士法人著
    『事例にみる一般社団法人活用の実務 法務・会計・税務・登記(第2版)』
                                      (日本加除出版、2016)


  *1  特定非営利活動法人促進法 別表(第2条)
     1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
     2.社会教育の推進を図る活動
     3.まちづくりの推進を図る活動
     4.観光の振興を図る活動
     5.農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
     6.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
     7.環境の保全を図る活動
     8.災害救援活動
     9.地域安全活動
    10.人権の擁護又は平和の推進を図る活動
    11.国際協力の活動
    12.男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
    13.子どもの健全育成を図る活動
    14.情報化社会の発展を図る活動
    15.科学技術の振興を図る活動
    16.経済活動の活性化を図る活動
    17.職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
    18.消費者の保護を図る活動
    19.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
    20.前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動


  *2  福岡県NPO・ボランティアセンターのホームページでは、提出された活動報告や決算
      報告の内容が掲載されている。ホームページ内のかんたん団体検索などから興味の
ある法人の活動内容などを知ることができる。




  

  




               
     


Posted by つばめ at 17:39Comments(0)商業登記

2018年05月21日

NPO法人と一般社団法人なにがどう違う?(特に設立手続を中心に)第3回


  第3回は、一般社団法人の設立手続と組織構成を解説致します。

 (1)設立手続

   ①定款案の作成
    →2人以上の設立時社員(一般社団法人の社員になろうとするもの。株式会社の発起人
     に相当)が共同して作成する必要があります。

  ②公証人の認証

    →公証人役場の公証人の認証を得て、上記定款が有効になります。その際認証手数料
     として約5万円を要します。


   ③設立時理事等の選任

    →設立総会で選任されます。通常は設立総会を①の時点で行い、定款などと一緒に決
     定することが多いでしょう。

   ④設立登記の申請

    →主たる事務所を管轄する法務局へ登記申請を行います(*1)。なお登録免許税として
     金6万円を要します。

  ⑤登記完了・法人格取得

   
   *1申請書以外の添付書類は以下のとおり 
    (理事会及び監事を設置せず、理事2名のケース)
   
   ①定款
    ②設立時社員の決議書
     (例えば、定款ではなく設立時社員が設立時理事を選任した場合や主たる事務所の
      所在地を定めた場合に添付する)
   ③設立時代表理事の互選に関する書面
     (設立時理事が設立時代表理事を互選した場合に添付する)
   ④設立時理事及び設立時代表理事の就任承諾書
     (②または③の会議の席上で、被選定者が就任を承諾した場合「就任承諾書は②ま
     たは③の記載を援用する」で省略可)
    ⑤設立時理事の印鑑証明書

    ・代理人申請の場合は委任状が必要です。

 前回のNPO法人の場合と比べて、手続自体はかなり省力化されているといえます。
 
 次回は両者を比較して、より相違点を明らかにしていきます。


 
 当ブログは、過去に3年ほどNPO法人の役員経験のあった司法書士による
 
 司法書士事務所の公式ブログです。

 設立相談などありましたら当事務所まで是非ご一報を。なお初回相談は無料

 でさせていただいております。



     


Posted by つばめ at 15:28Comments(0)商業登記

2018年05月18日

NPO法人と一般社団法人なにがどう違う?(特に設立手続を中心に)第2回

 
 第2回は、NPO法人の設立手続と組織構成について取り上げます。

(1)設立手続

 ①発起人会の開催
 
  →設立企画者(発起人といいます)が集まり、定款や設立趣意書など設立認証に必要な書類
   の原案を作ります。

 ②設立総会の開催

  →設立当初の社員(組織の構成員、株式会社でいう株主みたいな立場の人です)が集まり
    法人設立の意思決定を行い、定款や設立趣意書など設立認証に必要な書類を審議決定
    します(*1)。

 ③設立認証の申請

  →所轄庁(政令指定都市や都道府県)へ申請書類を提出。形式上の不備がなければ受理
   されますが、提出前に打合せを行えば、申請後の手続が比較的スムーズに進むでしょう。

 ④申請書類の縦覧期間(1ヶ月)
 
  →申請書類を一般市民に公開します。縦覧期間を設ける趣旨は、申請団体が不適切な団
    体ではないか一般市民のチェックを受けるためとされています。以前の縦覧期間は2ヶ月
   でしたが、平成28年改正で短縮されました。地方自治体によっては、縦覧期間を条例で
   短縮しているケースもあります。

 ⑤認証・不認証の決定(縦覧期間終了後2ヶ月以内)
  
  →認証の場合は、認証書が発行されます。不認証の場合は、理由を示した書類が発行さ
    れます。④と併せて考慮すると、認証手続に通常3ヶ月はかかることになります。

 ⑥設立登記の申請
  
  →認証書が到達して2週間以内に、主たる事務所を管轄する法務局へ登記申請を行い
    ます(*2)。

 ⑦登記完了・法人格取得

  →完了後、所轄庁へ登記完了報告を行う必要があります(その際、法人の登記事項証
   明書と財産目録も要提出)。

 *1認証に係る必要書類は以下のとおり(特定非営利活動法人促進法第10条)
   
   ①申請書(所轄庁のHPにひな形が準備されていることも多いです)
   ②定款
   ③設立趣意書
   ④役員名簿
   ⑤役員の住民票(原本)
   ⑥設立総会議事録(設立の意思決定を証する議事録のことです)
   ⑦役員の就任承諾及び誓約書の写し
   ⑧10名以上の社員が掲載された社員名簿
   ⑨設立初年度及び翌年度の事業計画書
   ⑩設立初年度及び翌年度の活動予算書
   ⑪法人が宗教・政治団体や暴力団関係の団体で「ない」ことの確認書

 *2 申請書以外の添付書類は以下のとおり
   
   ①定款
   ②代表権を有する者の資格を証する書面
   →就任承諾および誓約書のことです。
   ③資産の総額を証する書面
   →設立当初の財産目録を添付します。
     法人によりますが、通常が財産ゼロのケースがほとんどでしょう。
   ④所轄庁発行の設立認証書

  ・代理人申請の場合は委任状が必要です。
  ・定款で主たる事務所の所在地を最小行政区画(例えば、福岡市博多区など)まで
   しか定めていない場合、本店所在地を決定したことを証する書面(理事会議事録)
   も必要です。

 
 (2)組織構成
                社員総会
             (最高意思決定機関)  
           *最低10名の社員が必要。

                  ↓

                   役員
          *理事3名以上、監事1名以上必要。
          *社員の中から選んでかまいません。
   
 
 
 次回は、一般社団法人の設立手続をご紹介します。
 
 当ブログは、過去に3年ほどNPO法人の役員経験のあった司法書士による
 
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Posted by つばめ at 10:31Comments(0)商業登記

2018年04月16日

プライベート用ブログ開設のお知らせ

 
  かなり以前から念願だった、プライベート用のブログを週末に開設
 
  いたしました。

  全く業務とは関係ないスポーツ観戦などの趣味のことや、気になる
  
  新聞記事の紹介や、業務とはほど遠い本の紹介などを掲載してい

  く予定です。

  URLは、http://fukoki.yoka-yoka.jp/ です。

  お時間あるときにでも、ご覧下さい。

 以 上     


Posted by つばめ at 19:35Comments(0)その他

2018年04月16日

NPO法人と一般社団法人なにがどう違う?(特に設立手続を中心に)第1回

 私事ですが初めて行った登記手続は、NPO法人の設立手続でした。

 当時任意団体だった所属団体が、諸事情で法人化することになり試験勉強も兼ねて行った

 次第です。


 今回は、違いがよくわからないNPO法人(正式名称は特定非営利活動法人:以下NPO法人

 と呼ぶ)と一般社団法人の違いなどを中心に、数回シリーズで掲載していきます。

 
 第1回は、そもそも法人とは何か、法人のメリット・デメリットについて解説していきます。


 1 法人とは

  私のような名前のある1人1人の人間のことを法律上自然人といいます。

  自然人は、出生と同時に権利義務の主体となります(民法第三条1項)

  自然人とは別に、法律に基づいて「権利義務の主体」としての資格を与えられた団体(主に

  人の集合体ですが、財産の集合体のケースもあります)のことを法人といいます。

 2 法人の種類(公的な法人を除く)

   様々な分類方法があると思いますが、この記事では、営利性の有無と公益的な活動か

   否かで以下の4つに分類します。

  (1)非営利かつ公益的な法人

     ・NPO法人       ・学校法人      ・宗教法人
  
     ・社会福祉法人    ・医療法人

  (2)非営利かつ必ずしも公益的ではない法人

    ・一般社団法人         ・一般財団法人

    ・労働組合            ・信用金庫、信用組合  

    ・生協(いわゆるコープ)    ・農協(いわゆるJA)  

  (3)営利かつ公益的な法人

     (いわゆる公益企業)
     ・電力会社 ・ガス会社  ・バス会社

  (4)営利かつ必ずしも公益的ではない法人

     (いわゆる営利企業)
    ・株式会社    ・有限会社
    ・合名会社    ・合資会社   ・合同会社

 
 *非営利性とは
   
   →  一般的に誤解が多い用語なので解説いたします。
      儲けてはいけないという認識の方が多いように見受けられます。
      
      しかし儲け(黒字と言ったほうがいいかもしれません)がないと法人
      そのものが維持できません。黒字を出すことは全然問題ありません。

      黒字の処理の仕方の違いで、非営利とは、法人の構成員(株式会社
      では株主、NPO法人では会員)に黒字を分配してはいけないことを
      いいます。なお、従業員は雇用契約で雇われている労働者であり
      この場合の法人の構成員には該当しません。過大でなければ給料
      を支給することは全く問題ではありません。
  
  *公益性とは
 
    → 「社会全般の、不特定多数の利益」のことをさします。
      
 
 3 法人のメリット・デメリット


 □メリット  

  ① 社会的信用が高まる。
  
   →通常、法人の方が相手に安心感を与えることができます。

  ② 法人名による登記や契約ができる。

   →任意団体では、代表が交代する度に改めて契約や登記をし直す必要がある。

  ③ 事業委託、補助金、寄付金が得やすくなる(こともある)。
  
   →募集要項などで、法人格が必須になっているケースが散見される。

  □デメリット

  ① 法人税が課される。

  →利益がなくても、法人住民税(県や市)の均等割の納付が必要となる
   (但し免税措置を採用しているケースも多い)。

  ② きちんとした経理や事務処理が求められる。

  ③ 事業報告書(NPO法人の場合)や決算書類の作成が必要となる。
  
  →②と重複しますが、特にNPO法人では毎年役所への提出物があります。


 以上のように、メリット・デメリットがあります。各々の団体の特性に応じて法人格の
 
 取得の可否を決めていただければと思います。

  次回は、NPO法人の設立手続について、細かく解説する予定です。

 なお、当ブログは、過去に3年ほどNPO法人の役員経験のあった司法書士による
 
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Posted by つばめ at 17:36Comments(0)商業登記

2018年04月04日

事務所移転のお知らせ

  約1ヶ月ブログの更新をしておりません。

  理由は、事務所の引っ越しと初めての確定申告(青色)をしていたためです。
  すいません。

  今月1日より、下記のとおり事務所を移転しました。

  以前の場所より、博多駅から徒歩約10分と少し遠くなりま したことをご了承下さい。

  なお残念ながら車の駐車場はございません。建物の向かいなどにコイン
  パーキングがたくさんあるので、大変恐縮ですがそちらの方をご利用下さい。

   なお、↓に周辺写真も掲載しております。併せてご覧下さい。

                   記
  
   住所   : 福岡市博多区比恵町1-18 
           東カン福岡第2キャステール515号

   TEL    : 092-600-4212    FAX :092-510-1398
   MOBILE : 070-2345-1978




  手前の道路は筑紫通りで、写真ではわかりずらいですが、左奥がみずほの交差点になります。
  ほっともっととローソンが入居している手前のビルの5Fが、移転後の事務所です。
  入り口は、ローソンの左隣ではなく、右に見える信号の方から奥に進む道沿いになります。

  不在の時もあるので、なるべくお電話頂けると大変助かります。
 
以上
  
    


Posted by つばめ at 13:20Comments(0)その他

2018年02月21日

援助者必携 はじめての精神科(書籍紹介)

 こんにちわ。

 今回ご紹介する本は、知人から勧められたもので、タイトルどおり

 いくつかの精神疾患の症状などを紹介する本です。ただそれ以上

 に福祉・保健・医療関係者が接する様々な人々とどううまくつきあっ

 ていけばよいか、有益なアドバイスが豊富に掲載されている本です。

 成年後見業務等の関連で、司法書士の方が読んでも大変価値のあ

 る1冊です。

  本書では、筆者自身が経験した豊富な事例が掲載されています。

 困難事例に対して筆者が、どのような考えでいかに対処したかが

 詳細に述べられておりかなり参考になります。またいくつかの精神

 疾患(具体的には↓の目次を参照)についての説明や対処法なども

 掲載されています。

  個人的に印象的な個所は、他者を理解するための5つの補助線

 (本書P12-P15)や「待つ」ことの重要性(P33)です。

 5つの補助線を読んで、これまで理解しがたいと感じていた生きづ

 らさを抱えていた人の行動原理が多少なりとも理解できるようにな

 りました。「待つ」ことの重要性は、本書全体で繰り返し主張されて

 いるテーマです。医療(法律も同様だと思います)にも限界があり

 あえて動かず推移を見守ることの大切さが強調されています。

 業務の上でも、また他人とのコミュニケーション全般に役立つはず

 です。 ぜひ読んでみてください。


 目次

Ⅰ 手を出す前に考えておくこと
 
 Ⅰ-1 基本の基本を検討する
    a 他者を理解するための、何本かの補助線
    b 心構えについて
    c ファーストコンタクトⅠ わたしの方法
    d ファーストコンタクトⅡ 地域だったらどうするか
    e 「経験を積む」とはどういうことか
    f 我々とは何者なのか

 Ⅰ-2 家族と地域に関するいくつかの事柄
    a とらえどころのなさ
   b 「待つ」ということ
    c 共依存という膠着
    d 時間を動かす触媒として

 Ⅰ-3 しんどくならないための2つのヒント
    a キーワードとしての「優先順位」
    b 「演出」としての視点

Ⅱ かれらの苦しみ 病気は何をもたらすか

 Ⅱ-1 統合失調症
    a 統合失調症のイメージとは?
    b 問題は陰性症状
    c 陰性症状の人たちと接するためには

 Ⅱ-2 うつ病
   a うつ病とはなんだろうか
  b 従来型うつ病の知識をあらためて整理する
  c 非典型的なうつ病
    d 躁病

 Ⅱ-3 認知症
   a 認知症とはなんだろうか
  b 自尊心と羞恥心は残る
 c 忘れたことを忘れる
    d かれらは助けを求められない
    e 周囲と当人との相互作用
 f 疾患としての認知症
    g ノスタルジーのこと

 Ⅱ-4 パーソナリティ障害
   a パーソナリティ障害とはなんだろうか
 b 境界性パーソナリティ障害のこと
 c 境界性パーソナリティ障害者とどうつきあったらよいのか
    d 介護される人の家族にパーソナリティ障害者がいた場合
    e 気持ちを傷つけられた我々自身について

 Ⅱ-5 アルコール依存症
   a アルコール依存症とはなんだろうか
  b アルコール援助の「普遍性」

 Ⅱ-6 ストレス・不安・怒り
   a 「世界を狭める」という方法
 b 「狭い世界の住人」とどうかかわるか
 c 我々自身の苦しみにどう対処するか

Ⅲ わたしたちの困難 だから精神科はむずかしい

 Ⅲ-1 恨まれる、ということ
   a 我々自身のプライバシーに関連して
 b 強硬手段について
 c もうひとつ、強硬手段について

 Ⅲ-2 我々自身の怒り、悔しさ、不快感
   a 売り言葉に買い言葉
  b 轢き逃げをされた気分
  c 不快なやさしさ

 Ⅲ-3 責任感と義侠心
   a 孤軍奮闘の人
 b 自殺予防は可能か

 Ⅲ-4 「困っている」とは言うけれど
   a おろおろする夫
 b 保護者とう壁

Ⅳ 電話相談
    受話器を片手に「できること」と「できないこと」

   a 鼻白んだ経験
  b 無防備な立場
  c 心を込めて焼いてください
    d 7種類の質問
    e 匿名性について

Ⅴ Q&A いざというとき役立つテクニック集
   →項目が38と多いため割愛


以上




  


Posted by つばめ at 11:05Comments(0)書籍紹介

2018年01月15日

市町村合併と名変登記(後)~消滅した市町村が不動産の売主だった場合~

 約10数年前の平成の大合併で、多くの市町村がなくなってしまいました。

 また、国と同様、市町村などの地方自治体も財政難で保有している不動産

 を売却することもあるでしょう。 

 このようなケースについては、そのものズバリといえる通達が存在しますの
 
 で、内容を以下にご紹介します。


 市町村合併による承継の登記の可否について
 (平成18年7月26日法務省民2第1721号回答)

 (別紙甲号)→富山地方法務局長からの照会

 甲市と乙市を廃し、その区域をもって新たに甲市を置く旨の新設市町村合併

 の場合において、合併前の甲市が所有する不動産については、新設された

 甲市への承継の登記を便宜省略して差し支えないと考えますが、いささか
 
 疑義がありますので照会します。

 (別紙乙号)

 合併前合併後の名称を同じくする新設市町村合併による承継のうち、当該

 合併前後で名称の変わらない市町村間の承継に限り、その登記を便宜

 省略して差し支えない
と考えます。
 
 
 上記通達を、2005年に福岡県内で行われた市町村合併の事例に当てはめて
 考えると

  (1) 宗像市 + 大島村  →  宗像市 

  (2) 宮田町 + 若宮町  →  宮若市

 の2つのケースにおいて、宗像市が売主の場合のみ省略できるということに

 なります。 

 http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/shityouson-gappei.html に当時の

 福岡県における市町村合併の実情が紹介されてますが、通常合併に伴い名
 
 称を刷新するケースが多いようなので、省略できるケースはそこまでないよう

 に思います。

 以上。ご参考までに。


   


Posted by つばめ at 17:52Comments(0)不動産登記

2018年01月10日

市町村合併と名変登記(前)

  売買に伴う不動産登記で、実務上とても気を使うのが不動産登記名義人

 住所・氏名変更登記(略して名変登記)だと思います。自分はまだ経験がな

 いのですが、万が一見落としたまま所有権移転登記申請した場合の結末な

ど考えただけでも背筋が凍ります。

  確か10年ほど前に、市町村合併が盛んに行われ、多くの市町村が合併に

 より吸収され消滅しました。

  所有権移転登記の際、売主の居住市町村が、合併により既に消滅してい

 た場合、前提として、合併後の市町村名に変える名変登記が必要になるで

 しょうか?

  結論から言うと、「不要」となります。
 
  この場合、市町村合併は「公知の事実」(つまり世間一般に人々に周知されて

 いる)として、変更登記まで必要ではないということです。

 『不動産登記の実務相談事例集』(平成26年2月26日初版:日本加除出版(株))

 の223頁が根拠資料となります。
 
  「当たり前でしょ」と言えばその通りなのですが、一応根拠らしいものを知りたい

 方ももしかしたらいるかもしれないので、本ブログで取り上げました。

  では、合併により消滅した市町村自体が、不動産の売主(つまり登記名義人)

 だった場合どうなるでしょうか? 後編で取り上げたいと思います。

  以上  


Posted by つばめ at 18:58Comments(0)不動産登記