日本経済新聞の記事から、自分が気になりかつ司法書士業務と関連がありそうな
記事を紹介していきたいと思います。
今回の記事は、6月12日朝刊の第1面で掲載された「家賃減免交渉が長期化」です。
記事の内容を簡単に要約すると、コロナの影響で売上が急減した飲食や小売りなどの
テナントによる減免交渉の動きが広がっているが、大家側も大手を除き借入返済など
もあるためなかなか応じる動きが鈍いとのこと。二次補正で成立した家賃支援給付金
についても、特に複数のテナントを有する大手への効果は限定的としています。
コロナの影響は、テナント(賃借人)と大家(賃貸人)のどちらのせいでもないので難し
い問題だと思います。テナント側へは家賃支援給付金ができましたが、記事にもあるよ
うに減免に応じた大家への支援も重要と感じます。
司法書士業務との関連で言うと裁判所の民事調停の利用を検討してもいいのでは
とも感じました。当事者同士のみでは時には感情的になってしまうケースもあります。
その点民事調停の制度では、調停委員が両者の言い分を交互に聞き裁判の判決の
ような白黒つけるカタチではない、痛み分けのような柔軟な解決方法を提案してくれる
ことが多いです。裁判費用の面でも、通常の裁判と比べて安くなっています。
トラブル一般に共通することですが、当事者同士で膠着状態に陥った場合には第三者
を入れた方が解決に向かうことが往々にしてあります。テナント撤退や倒産などの最悪な
事態を避けるためにも、是非民事調停の利用も解決方法の手段として検討して欲しいと
思います。 以上