2018年02月21日
援助者必携 はじめての精神科(書籍紹介)
こんにちわ。
今回ご紹介する本は、知人から勧められたもので、タイトルどおり
いくつかの精神疾患の症状などを紹介する本です。ただそれ以上
に福祉・保健・医療関係者が接する様々な人々とどううまくつきあっ
ていけばよいか、有益なアドバイスが豊富に掲載されている本です。
成年後見業務等の関連で、司法書士の方が読んでも大変価値のあ
る1冊です。
本書では、筆者自身が経験した豊富な事例が掲載されています。
困難事例に対して筆者が、どのような考えでいかに対処したかが
詳細に述べられておりかなり参考になります。またいくつかの精神
疾患(具体的には↓の目次を参照)についての説明や対処法なども
掲載されています。
個人的に印象的な個所は、他者を理解するための5つの補助線
(本書P12-P15)や「待つ」ことの重要性(P33)です。
5つの補助線を読んで、これまで理解しがたいと感じていた生きづ
らさを抱えていた人の行動原理が多少なりとも理解できるようにな
りました。「待つ」ことの重要性は、本書全体で繰り返し主張されて
いるテーマです。医療(法律も同様だと思います)にも限界があり
あえて動かず推移を見守ることの大切さが強調されています。
業務の上でも、また他人とのコミュニケーション全般に役立つはず
です。 ぜひ読んでみてください。
目次
Ⅰ 手を出す前に考えておくこと
Ⅰ-1 基本の基本を検討する
a 他者を理解するための、何本かの補助線
b 心構えについて
c ファーストコンタクトⅠ わたしの方法
d ファーストコンタクトⅡ 地域だったらどうするか
e 「経験を積む」とはどういうことか
f 我々とは何者なのか
Ⅰ-2 家族と地域に関するいくつかの事柄
a とらえどころのなさ
b 「待つ」ということ
c 共依存という膠着
d 時間を動かす触媒として
Ⅰ-3 しんどくならないための2つのヒント
a キーワードとしての「優先順位」
b 「演出」としての視点
Ⅱ かれらの苦しみ 病気は何をもたらすか
Ⅱ-1 統合失調症
a 統合失調症のイメージとは?
b 問題は陰性症状
c 陰性症状の人たちと接するためには
Ⅱ-2 うつ病
a うつ病とはなんだろうか
b 従来型うつ病の知識をあらためて整理する
c 非典型的なうつ病
d 躁病
Ⅱ-3 認知症
a 認知症とはなんだろうか
b 自尊心と羞恥心は残る
c 忘れたことを忘れる
d かれらは助けを求められない
e 周囲と当人との相互作用
f 疾患としての認知症
g ノスタルジーのこと
Ⅱ-4 パーソナリティ障害
a パーソナリティ障害とはなんだろうか
b 境界性パーソナリティ障害のこと
c 境界性パーソナリティ障害者とどうつきあったらよいのか
d 介護される人の家族にパーソナリティ障害者がいた場合
e 気持ちを傷つけられた我々自身について
Ⅱ-5 アルコール依存症
a アルコール依存症とはなんだろうか
b アルコール援助の「普遍性」
Ⅱ-6 ストレス・不安・怒り
a 「世界を狭める」という方法
b 「狭い世界の住人」とどうかかわるか
c 我々自身の苦しみにどう対処するか
Ⅲ わたしたちの困難 だから精神科はむずかしい
Ⅲ-1 恨まれる、ということ
a 我々自身のプライバシーに関連して
b 強硬手段について
c もうひとつ、強硬手段について
Ⅲ-2 我々自身の怒り、悔しさ、不快感
a 売り言葉に買い言葉
b 轢き逃げをされた気分
c 不快なやさしさ
Ⅲ-3 責任感と義侠心
a 孤軍奮闘の人
b 自殺予防は可能か
Ⅲ-4 「困っている」とは言うけれど
a おろおろする夫
b 保護者とう壁
Ⅳ 電話相談
受話器を片手に「できること」と「できないこと」
a 鼻白んだ経験
b 無防備な立場
c 心を込めて焼いてください
d 7種類の質問
e 匿名性について
Ⅴ Q&A いざというとき役立つテクニック集
→項目が38と多いため割愛
以上
今回ご紹介する本は、知人から勧められたもので、タイトルどおり
いくつかの精神疾患の症状などを紹介する本です。ただそれ以上
に福祉・保健・医療関係者が接する様々な人々とどううまくつきあっ
ていけばよいか、有益なアドバイスが豊富に掲載されている本です。
成年後見業務等の関連で、司法書士の方が読んでも大変価値のあ
る1冊です。
本書では、筆者自身が経験した豊富な事例が掲載されています。
困難事例に対して筆者が、どのような考えでいかに対処したかが
詳細に述べられておりかなり参考になります。またいくつかの精神
疾患(具体的には↓の目次を参照)についての説明や対処法なども
掲載されています。
個人的に印象的な個所は、他者を理解するための5つの補助線
(本書P12-P15)や「待つ」ことの重要性(P33)です。
5つの補助線を読んで、これまで理解しがたいと感じていた生きづ
らさを抱えていた人の行動原理が多少なりとも理解できるようにな
りました。「待つ」ことの重要性は、本書全体で繰り返し主張されて
いるテーマです。医療(法律も同様だと思います)にも限界があり
あえて動かず推移を見守ることの大切さが強調されています。
業務の上でも、また他人とのコミュニケーション全般に役立つはず
です。 ぜひ読んでみてください。
目次
Ⅰ 手を出す前に考えておくこと
Ⅰ-1 基本の基本を検討する
a 他者を理解するための、何本かの補助線
b 心構えについて
c ファーストコンタクトⅠ わたしの方法
d ファーストコンタクトⅡ 地域だったらどうするか
e 「経験を積む」とはどういうことか
f 我々とは何者なのか
Ⅰ-2 家族と地域に関するいくつかの事柄
a とらえどころのなさ
b 「待つ」ということ
c 共依存という膠着
d 時間を動かす触媒として
Ⅰ-3 しんどくならないための2つのヒント
a キーワードとしての「優先順位」
b 「演出」としての視点
Ⅱ かれらの苦しみ 病気は何をもたらすか
Ⅱ-1 統合失調症
a 統合失調症のイメージとは?
b 問題は陰性症状
c 陰性症状の人たちと接するためには
Ⅱ-2 うつ病
a うつ病とはなんだろうか
b 従来型うつ病の知識をあらためて整理する
c 非典型的なうつ病
d 躁病
Ⅱ-3 認知症
a 認知症とはなんだろうか
b 自尊心と羞恥心は残る
c 忘れたことを忘れる
d かれらは助けを求められない
e 周囲と当人との相互作用
f 疾患としての認知症
g ノスタルジーのこと
Ⅱ-4 パーソナリティ障害
a パーソナリティ障害とはなんだろうか
b 境界性パーソナリティ障害のこと
c 境界性パーソナリティ障害者とどうつきあったらよいのか
d 介護される人の家族にパーソナリティ障害者がいた場合
e 気持ちを傷つけられた我々自身について
Ⅱ-5 アルコール依存症
a アルコール依存症とはなんだろうか
b アルコール援助の「普遍性」
Ⅱ-6 ストレス・不安・怒り
a 「世界を狭める」という方法
b 「狭い世界の住人」とどうかかわるか
c 我々自身の苦しみにどう対処するか
Ⅲ わたしたちの困難 だから精神科はむずかしい
Ⅲ-1 恨まれる、ということ
a 我々自身のプライバシーに関連して
b 強硬手段について
c もうひとつ、強硬手段について
Ⅲ-2 我々自身の怒り、悔しさ、不快感
a 売り言葉に買い言葉
b 轢き逃げをされた気分
c 不快なやさしさ
Ⅲ-3 責任感と義侠心
a 孤軍奮闘の人
b 自殺予防は可能か
Ⅲ-4 「困っている」とは言うけれど
a おろおろする夫
b 保護者とう壁
Ⅳ 電話相談
受話器を片手に「できること」と「できないこと」
a 鼻白んだ経験
b 無防備な立場
c 心を込めて焼いてください
d 7種類の質問
e 匿名性について
Ⅴ Q&A いざというとき役立つテクニック集
→項目が38と多いため割愛
以上
Posted by つばめ at 11:05│Comments(0)
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